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令和7年度
閻魔大王の化身・小野篁卿縁日小野 篁 忌(ご命日) 特別寺宝展のお知らせ- 2025年(令和7年) 12月21日(日)
- 午前9時〜午後3時30分(受付終了)
- [拝観志納料]
- 一般(高校生以上) 800円
- 中学生 500円
- 小学生 400円
- [朱印授与志納料]…(当日は3種類のみとなります)
①黒メタリック直書き御朱印「閻魔大王」
…1,500円 ※朱印帳をご持参ください
②黒メタリック直書き御朱印「小野篁卿」
…1,500円 ※朱印帳をご持参ください
③絵師だるま商店による直書き御朱印「冥官篁」御朱印
…2,500円 ※朱印帳をご持参ください
〜4年ぶり、年に一度授与の「小野篁卿」・「閻魔大王」朱印の同時直書きを再開〜
小野篁公ゆかりの当寺では、コロナ感染症の感染拡大までは、例年12月の小野篁忌のご命日に限定し、ご遺徳を偲ぶ特別の限定朱印[『小野篁卿』・『閻魔大王』の直書き同時朱印授与]を行なってきたところでありますが、感染蔓延の防止もあり、しばらくの間休止とさせていただいていたところであります。
しかし、今日その新型コロナウイルスも感染防止法上5類に移行され、またその感染リスクも現在ではかなり低くなったことより、本年の12月の小野篁忌ご命日法要より、その慶讃行事の一つとして永年実施いたしておりました特別朱印を新しき印判を持って、従前どおり篁公を崇敬されるご信者さまへ限定数ながらご授与させていただく運びとさせていただいた次第であります。
つきましては、歳末の何かとご多忙の折とは存じますが、古来より閻魔大王の化身とも伝わる小野篁公のご命日法要には是非ともご参詣賜わるとともに、この年に一度のご法縁である特別限定朱印もご授与なされ、来るべき新年が篁公の超人的な神通力をもって無病息災の幸多きよき年となられますようご祈念申し上げる次第であります。
住職敬白
※当日は必ず各位のご朱印帳をご持参のうえご参詣くださいますことお待ちいたしております。
『日本文徳(もんとく)天皇実録』巻4によれば、小野篁卿は仁寿2年(852)12月22日の薨去(こうきょ)とされています。20年前の2003年に1150年遠忌をお迎えになられたわけですが、その10年後の2013年より、今日に至るまで毎年篁卿への信心篤き御信者様を大勢お迎えしてのご命日法要を厳修させていただいているところでありますが、例年どおり本年のご縁日は、その前日の21日とはなりますが、下記のような特別なご朱印を直書きにてご指定いたした時間内においてご参詣者の皆々様に授与させていただくことといたしました。
その小野篁(802-852年)ですが、ご承知の通り平安時代の公卿であり、また和歌、漢詩、書、武芸に優れた才能をもった能吏(のうり)の朝廷の役人でありましたが、その一方では、“冥途の役人”として、「閻魔大王の裁きも手伝っていた」などという伝説とともに今に至るまで広く世に知れ渡ったお方であります。
参議(さんぎ)・小野岑守(おののみねもり)の子として生まれ、遣隋使(けんずいし)の小野妹子(おののいもこ)(飛鳥時代の官人)を先祖に持ち、さらには、三十六歌仙のひとりに数えられる小野小町(おののこまち)と、書家の小野道風(とうふう)を子孫に持つ、異能の人々を多く輩出している家系であります。
延暦21年(802年)生まれの篁は、21歳にして漢詩や歴史を学ぶ文章生(もんじょうしょう)の試験に合格し、その後は35歳となるまで、多くの官職を歴任して、ついには遣唐使の一団の副団長である遣唐副使に承和元年(834年)に抜擢されています。
しかし、2回にわたり船を出すも嵐で失敗、そして承和5年(838年)に3度目の航海に挑戦しますが、遣唐大使・藤原常嗣(ふじわらのつねつぐ)が乗る船が損傷してしまったことから、常嗣は2回の嵐でも損傷のなかった篁の船と交換することを上奏し、仁明(にんみょう)天皇の勅命もあって、認められることとなりました。
これに対して、篁は抗議して乗船を拒否するとともに、遣唐使を風刺する漢詩までつくったことより、承和6年(839年)の正月、篁はついに、勅命に逆らった罪で、官職も位階も取り上げられて、庶民とされるとともに隠岐国(おきのくに)に島流しとなりました。しかしその後は、配流より1年半後の840年の4月、嵯峨上皇の命により特赦(とくしゃ)され、京の都に戻ることを許され、位も復され再び要職を歴任されて一生を終えられましたことは周知のとおりであります。又、一方篁の冥官伝説の方でありますが、この篁が昼は日本の朝廷に出仕し、夜は、閻魔庁に仕えていたという奇怪な伝承につきふれてみたいと思います。「今昔物語集」巻二十第45話にもこんな話しがあります。
「篁卿が学生の時に朝廷から罰を受けた時や、隠岐流罪になった時に西三条大臣藤原良相(よしみ)が親身に助けてくれた。その大臣が病になり亡くなり、閻魔庁にやって来た。そこに冥官として篁卿がいて閻魔王に命乞いを懇願して蘇生させた。」という話しとか、文人学者閣僚である大江匡房(おおえのまさふさ)の談話を藤原実兼(さねかね)が筆録した『江談抄』(ごうだんしょう)の第三の38と39には次のような話しもあります。「篁卿が左中弁(べん)だった頃、中納言藤原高藤(たかふじ)が朱雀門(すざくもん)の前で百鬼夜行に会う。車から降りると鬼神たちは『尊勝陀羅尼』(そんしょうだらに)と称えた。彼の乳母(うば)が衣の中に身を守る尊勝陀羅尼経を入れていたようである。しかし、その場は命は助かったものの、五・六日後に高藤は頓死(とんし)し、閻魔庁に行くと、篁卿が第二冥官として座しており、彼によって蘇生された。」などなど小野篁卿をとりまく奇怪な伝承は数多くあります。
そこでこのたびのご縁日には『小野篁と冥界』というテーマにて、「小野篁卿」と「閻魔大王」のご尊名を久々に直書きにて同時授与させていただくとともに、だるま商店絵師による「冥官篁」の姿絵朱印も限定数ながら直書きにて授与させていただくことといたしました。尚、特別寺宝展では等身大(1m86cm)とされる小野篁卿立像(江戸時代、法橋院達作)をはじめ、小野篁卿が満米上人を冥界の地獄世界に案内する大地獄絵図(江戸時代)やデジタル画絵師の「だるま商店」による小野篁卿「六道遊行絵図屏風」、さらには「篁公冥途通いの井戸」などの公開もいたします。
六道珍皇寺 住職
◆ 記念朱印の授与
- 黒メタリック直書き御朱印「閻魔大王」
- (志納:1,500円)
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※朱印帳をご持参ください
- 黒メタリック直書き御朱印「小野篁卿」
- (志納:1,500円)
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※朱印帳をご持参ください
- 絵師だるま商店による直書き御朱印「冥官篁」
- (志納:2,500円)
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※朱印帳をご持参ください
- 通常の直書き朱印「薬師如来」「えんま王」「地蔵菩薩」(各600円)も授与させていただきます。
◆ 御朱印帳の授与
「だるま商店」絵師による「閻魔大王」と「小野 篁卿」各姿絵等を最初のページに特別に描いた2種の『六道珍皇寺 改訂版 オリジナル朱印帳』も限定数にてご授与させていただいております。
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